明日のナージャのカードダスは2003年発売。以上の通り、着せ替えシールカード6種、黒バラカード1種、ノーマル14種と珍しい構成だ。
コミカルなアニメキャラは子供たちの友達だ。その別れと共に始まる時期作は「なんか違う」という気持ちを起こしやすい。りりかもナージャも1話目はかなり美しいのだが、製作陣の気合いに反して「ねぇ、チャチャは?」「どれみは?」とブラウン管を指した女児は少なくなかったと思う。
1話目から重たかったのだ。仮に、初代セーラームーンがこれらのアニメの後釜だったら違う結果となっていたと思う。まずはコミカルに、キャラクターと一緒に笑い、友達になってもらう。そうしてこそ終盤のシリアスが生きる。パプワ然り、ラムネ然り。大人とは心の掴み方が違うのである。
しかし言い換えれば、大人目線では大変良いアニメなのだ。放映時間を間違えていたとも言える。子供たちにおいても、ヨーロッパの美しい街並みやドレスの美しさに惹かれるタイプの子にはむちゃくちゃ刺さっており、そのような子供たちはナージャの心の機微にもしっかり触れられたことだろう。当時の商業的な不振に反し、今もなお名作と語り継がれているアニメだ。なお、エンディングがバチクソ可愛い。
さて、カードの話に戻ろう。本作は着せ替えカードというありそうでなかったタイプのカードが特徴だ。シールの裏はキャラクターカードになっており、シールを剥がして着せ替えることができる。奇しくも翌年、着せ替えカードゲーム、おしゃれ魔女ラブアンドベリーが大人気となる。明日のナージャも着想はきちんと時代のニーズに応えていたのだ。
そして謎の黒バラカード。このカードにどのような効果があるのかは謎だ。
明日のナージャは他にも、アマダからトレーディングコレクション、バンダイからドレスアップナージャ(食玩)、セイカからラミネートカードが発売されている。なお、ラミカとしては珍しく通し番号がある。カードダスは番号なしのため、当記事をぜひご活用頂きたい。