ママレードボーイは約1年半放映されていたが、その間にカードダス全4弾、PPカード全2弾、ヒーローコレクション、ツインキャラカードと凄まじい商品展開を見せた。アマダは引き物だけでなくパック売りも多数出しており、この戦略はセーラームーンやレイアースなど女子向け作品に目立つ。駄菓子屋で売るだけでは女子をとらえきれないと判断したのだろう。
パック売りとは、カードケースやアルバムなどをカードと共にパッケージしたセット売りの商品である。スーパーのおもちゃコーナーやトイザらスなどに置かれ、その中には基本的に厚紙キラが入っている。
それまでのPPカードはシールと厚紙なら厚紙の方が流通数が少なく高価であった。しかし、セット売りが多数販売された女子向けカードにおいては、シールキラより厚紙キラの方が出現率が高い弾も見られる。故にママレードボーイやレイアースと言ったこの時期の女子向けPPカードは「厚紙の方が高い」というPPカードの常識に風穴を開けた作品とも言えるのだ。
キラだけでなくノーマルも素晴らしい。手鏡を思わせるデザイン、少女漫画らしい色合い、カードの並びはキスで始まりキスで終わる。こだわり尽くされた良作と言えるだろう。